蒼い月と紅の灯火
「もう! 朝ごはん作るんだから早く起きてください!」
布団を一瞬で畳んで台所にいく。
朝だから軽いものがいいだろうと思いながら、味噌汁と魚だけ焼いた。
ご飯を3人分よそっておかずと一緒に並べていく。
「朱里ちゃん、出来るの早くない?」
「ごめんね、朱里」
「ほら! 顔洗ってきてください!」
「はーい」
「朱里は?」
「台所ですませました!」
急かすように二人を流しへと追いやる。
まだぼーっとしているのか瞼が完全に開いてない。
蒼兎はビクッとしながら顔を洗う。
朔夜さんは、もはや水桶に顔を突っ込んでいる。
「二人とも終わったらこっちきて食べますよ!」
ドタドタと走ってくる朔夜さん、蒼兎を突き飛ばして。