蒼い月と紅の灯火
「あ、朱里ちゃーん。お腹すいたよー」
「ご、ごめんなさい!」
「……」
私がさっきまで探してた方を見る朔夜さん。
「空き巣?」
「本当にごめんなさい! 後で片付けるから」
色んな紙やら本やら布やら散らばっている。
タンスもほとんど開けっ放しである。
居間と朔夜さんの部屋以外荒れている状態。
「別にいいけどね、その代わり俺とお風呂行こうか!」
「はい!?」
「冗談だよ-、そんな驚かないで」
いや、冗談に聞こえませんよ朔夜さん。
そんなにニコニコしてると逆に怖いです。
「ほら! 蒼兎は男の子、俺は男」
「何が違うんですか?」
朔夜さんは、とっても不敵な笑顔で。
「度胸」
そう言った。