蒼い月と紅の灯火
部屋に戻ると、布団がもうしかれていた。
きっと朔夜さんがやってくれたのだろう。
あんなことをしてくるけど、やはり優しい。
「はぁ、なんか疲れちゃった」
蒼兎の家から出て一日も経っていなのに。
寂しくて、悲しくて。辛い。
でも、朔夜さんにまで迷惑かけれない。
でも、どうして、あんなこと。
ずっとそのことが頭に残って離れない。
「なんか、変なの」
布団に寝転がる。
冷たくない。
「え、まさか朔夜さん」
え、いや、ごめんなさい。
気持ち悪いです。
でもあたたかい。
いや、気持ち悪いとは思ってる。
だって特殊すぎる。
こんな心配の仕方ありますかね。
「朔夜さんだから仕方ないね、うん」
そう片付けるしかない。
静かなのは蒼兎の家と変わらないのに。
「なんで、一人のように感じるんだろう」
疲れが一気に襲ってきて眠くなってくる。
ガサッ。
何か聞こえた気がするけど気にしない。
それほど疲れていた。