蒼い月と紅の灯火

朝風呂を終えた蒼兎が隣に座る。
濡れた銀髪は月明かりの様に輝いていた。




「いつも美味しそうだね」




「料理だけは自信あります!」




「見た目だけじゃなく本当に美味しいもんね」




「あ、ありがと」




急に褒められるのが恥ずかしくなる。
黙々とご飯を食べる。




隣にいることがこんなに嬉しいなんて。
思ってもいなかったから。




「あ、そうだ朱里」




「ん? どうしたの」
< 99 / 156 >

この作品をシェア

pagetop