交際宣言~不良のキミと2年間~
目が覚めると朝になっていた。

寝落ちしちゃったんだ。
慌てて携帯を開く。


悪斗くんに送ったメール。
なんか変なの多くない?

読めないよ、これ。



学校で謝ろう。

でも、既読すらついてない。






しばらく理由を考えたあと、お風呂に入るために一回リビングに行った。



「すみません。こんな子知らないんです。同じ学校で同じ学年なんですけど」


お母さんが誰かと玄関で話していた。


「優太、お父さんは?」


弟の優太(ゆうた)に聞いた。
優太は中学3年生で、思春期なのにあたしにはいつも通り接してくれる。



「なんか事件あったみたい。男子高校生同士で喧嘩って。お姉ちゃんと同じ高校の人がいたから、警察がきたらしい」

「3人いて、ふたりは他校で、ひとりがお姉ちゃんと一緒。他校の生徒に喧嘩売られたとか」


「なんで優太がそんなにしってるの?」


「その喧嘩止めたの、お父さんだから」


あたしの疑問に冷静に答える優太。

あたしはある人が頭に浮かんで、玄関に行った。


「私と同じ高校って・・・」


警察がおっと眉毛をあげた。


「この子です」


資料を渡された。



『悪斗』



そうはっきり書かれていた。

高校も一緒で、年も一緒で。
血液型も合ってた。


悪斗くんだった。



「私の友達です。今どこにいますか?」


あたしはなぜか冷静になった。


「怪我の手当てと、体調が悪いようだったので病院に。あとふたりが逃げてましてね」

「いやー。助かった。ありがとうございました」



警察が詳しいことは後で聞きに来ると言っていた。


「麗華、友達だったのね」


「病院連れてって」


あたしは静かにいった。
たまたま休みだった、お父さんが連れていってくれることになった。

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