交際宣言~不良のキミと2年間~
屋上のドアを開ける。

いつもの3人がいた。



「あたし、彼氏できた」



3人に言った。



「おめでとう。悪斗くんだよね」


「違うよ。先輩の三船亮(みふねりょう)先輩」


「なんで?」


「告白された」





里美から質問攻めになった。


そして3人は困った顔をした。


「昨日悪斗くんと何かあったの?」

「なにも」

「悪斗くん病院いるんでしょ?」

「うん。朝、行ってきた。で、振られた」

「理由は?」



今度は凛から質問攻めになる。




理由って。

そんなの・・・聞いてないよ。



聞ける状況じゃなかった。

怖かった。

本当の理由も、嘘の理由も聞きたくなかった。




あたしは悪斗くんにメールを送った。


__ごめん。今日会いにいけない__



これで良かったはず。

もう悪斗くんはあたしと付き合いたくないんだもん。


それより亮先輩をがっかりさせたくない。




あたしは屋上をでて、廊下を歩いた。
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