貴方はテレビの中の人
不思議そうな顔のミラー...話しかけたからには聞こう。

意を決して
「道を聞いてもいいですか?」

目の前にいて話しかけたのが…信じられない。

後ろに真っ平らなコンクリートに白いラインそしてネット、そんな幻覚が見そうになる。

話せるなんて…もうこんな機会ないだろうな、目の前にいるだけその事実で心臓の音が聞こえる。

初めての経験に思わず胸を抑える。


「俺、この辺詳しいわけじゃないけど。」


機嫌悪そうに答えるミラー。

やっぱり道を聞かれるって...嬉しいものじゃないか。

でもせっかく英語で話しかけてくれたんだ。


この人に聞かなかったら...健人の試合が見れないかもしれない。

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