別世界の私になっちゃった!?~ライバルはモテモテな自分!?~
結局検査の結果は記憶の混濁はあれど異常無しで一時的なものだと診断された

そりゃあそうだ、嘘だし

「良かったな、異常なしで」

「うん……」

「学校気をつけろよ?この隙にって嘘つくヤツもいるだろうからさ」

今、嘘をつき続けてる私には刺さる

「そうだね」

「俺が彼氏だとか…言ったりさ…」

「まさかーそんなわけないよ」

「わかんないぞ、お前のことが好きな人ならやりかねない」

「私が好きな人なんていないよ、冗談やめて」

村人Aなんかよりヒロインの方がおきるような話なんて冗談にも程がある

村人Aは記憶喪失になっても問題なんて無いんだ

「お前…本当に記憶喪失なんだな…」

「え?」

「まぁいいや、教室でわかるだろ」

「教室?」

「学校行くか」

「えっと……その前に…」

「ん?」

「名前をまだ教えて貰ってないんだけど……」

「そうだっけ、おばさん呼んでなかった?」

「呼んでなかったよ」

「…教えるもなにも…そっかそれも言わないといけないのか……
俺は平野夏月、かづきってお前は呼んでた」

「平野……かづき…」

「ななか、お前の幼馴染みだ」

「……かづきよろしくね?」

「よろしく」

かづきの名字が幼馴染達の前の名字だったのは予想外だったけど

私が一人っ子なのと同じできっとちょっと違う世界なんだ

かづきの幼馴みの私はどんな子だったんだろう
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