私、いじめたアイツをオトしてみせます。〜イジワル男子攻略法〜
☆03☆
「って、透けてないじゃないっ!」
慌ててトイレに駆け込んで鏡を確認したけど、それもそのはず、ちゃんと長袖のシャツの中にキャミソールを着ているし、そもそもまだ冬服だ。
透けるわけがない。
だ、騙された……!?
「あっ、美玲衣!いたーっ!」
「ごめーん、待たせちゃったみたい」
モヤモヤとした思いを何にぶつけることもなく、そのまま昇降口に向かった私に駆け寄って来たのは、それぞれの部活について話を聞き終えてきた沙梨奈と咲ちゃんだった。
「全然平気だよっ!」
「本当ごめんね、美玲衣!咲も電車らしいし、このまま帰ろ!あ、いや。どうせなら少し遊んで帰る?」
「いいねいいねー!!」
それから私たちは3人でカラオケに向かって、その後近くのカフェで休憩したり、プリクラを撮ったりして夕方まで遊びつくした。
沙梨奈はアルバイト、咲ちゃんは女子バレー部への入部を決めているらしく、これからそれぞれ忙しくなるだろうからって。
沙梨奈はアルバイトかぁ……。
私は全然考えてなかったけど、帰ったらお母さんに相談でもしてみようかな。