ちゃんと、食事しる! ☆ Kingの生きる道☆
病室に行くと、父のベッドは空だった。
泌尿器の検査が、また長引いているのだろうか?いつもの様に、面談コーナーで待つ事にした。
今日は夕方と言う事もあり、外はテールランプとお店の照明で照らし出され、
綺麗な形の山が、夕闇にこれ以上ない程のシルエットを写し出していた。
母はまた、メガネを忘れた。
それでも8階からの眺めは綺麗だと、外をボンヤリと眺めていた。
ふと、エレベーターの方に目を向けると、姉が手を振りながら近付いてきた。
どちらからともなく
『お疲れ様ぁ〜。』と声をかけて、三人で面談コーナーの椅子で、父の帰りと先生の話を待った。
何故だか知らないけれど、振り向くタイミングがいいのか、看護師さんに押されて車椅子に座る父の姿が見えた。
「あ、おとーちゃん。」
母も姉も
『さ〜すがぁ〜。』と……。