キミがいるだけで
うつむいていた顔をあげると
諒がこっちをしっかり見ていて、
「いないけど?」
え?
いないの?
「山内さんはっ!?」
「やっぱ見てたか。あいつはちげぇーよ。友達。」
諒はそう言ってふうっと息を吐いた。
友達だったんだ!
よかったぁ。
「よかったぁー。」
呟いてからハッとした
しまった……。
「何がよかったわけ?」
諒がどんどんこっちに歩いてきて
頭のなかはパニック状態だった。
とっさに
「っ諒!諒はっ今日どうしたのっ?
なんか用事?」