優等生が恋をしたら。<短編>
「…知りたい?」
『…っ……』
表情を1ミリも変えずに淡々と私に聞く橋田。
「ていうか今お互い受験期だよね。」
「受験期なのにそういうこと考えてる暇あったら
それこそ一に勉強、二に勉強じゃないの?」
1番言われたくないことを言われた私は
橋田の言葉に改めてハッとした。
…………正論だ。何やってるんだ私は。
『…そうだよ。分かってる。分かってるけど…』
「けど?」
彼は逃げ道を作ってくれない。