優等生が恋をしたら。<短編>
『バカッ………なんでそこで真面目になってんの。』
『そう、確かに受験期だよ!
でもさ、恋人なんだから…っ
それくらいの時間だってほしいじゃん。』
『橋田は私のこと好きって言ってたけど、
そういう風に言うってことは偽りの好きだよね?』
『もう別れようよ。私橋田に嫌な思いさせてたでしょ』
『これで最後だから。お互い受験…頑張ろう』
そう橋田に反論させる暇を与えさせずに
全て言い終えた私の顔には涙がツーっと
引かれていた。
『帰る。』
感情的になってしまった弱さを
これ以上晒したくなかった私は
家に向かって猛ダッシュした。