ただ君を愛してる
あたしは桜と翔太を呆然と見ていた。



「ゆっくりでいいからな」


と優しく声をかけてくれた龍生。

あたしは笑顔で歩いた。


そのあとお化け屋敷とか、メリーゴーランドにのったりとかした。


もちろん楽しかったけど、少しさみしかった。


最後に観覧車に乗った。


「うわーっ高いっー!」

「花歩怖いの?」



「怖い…!」


トンっ

あたしと龍生の膝が当たった。


「近い…。」

「うん…。」


顔が赤くなった。

龍生があたしのほっぺを触った。

ゆっくりと唇が触れた。


あたしは抵抗しなかった。


怖かったけど、相手は龍生だったし


なんとなく落ち着いてた。



でも、一瞬翔太の顔が出てきた。


ドンっ


龍生を突き飛ばしてしまった…。


「ごめん!!!龍生…!」


「いや、こっちこそごめん。まだ翔太が好きなのに…。」


笑顔で答えてくれた。


本当に龍生に申し訳ないよ…。
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