ただ君を愛してる
観覧車はいつのまにか下に着いていた。

「花歩?着いたよ。」




頭がボーッとする。

「あっ、ごめん!」

あたしは龍生の手を握った。


好きにならなきゃ…。





午後5時――――閉園。





あたしらは朝待ち合わせの場所で会った。

「どーだったあ!?楽しめた!?」

「楽しかったよ~★桜は?」

「あたしも超楽しかった♪」


龍と翔太は少し無言だ。

何かあったのかな…。



電車に乗り、あたしは鏡をみた。



鏡に映った翔太が少し暗かった。



話かけようとおもったけどやめた。



「ばいば~い★またあそぼーね!」


一番家が近い桜が居なくなった途端に静かになった。



龍生も用事があるっていって先帰っちゃったし・・・。


「…今日楽しかった?」

「た、楽しかったよ!翔太は?」

「たのしかったよ…!てか今からおまえんち行っていい?」


えっ!?

「いいけど…何で?」

「雄兄にCD返しそびれたから。それと…相談とか」



相談…?



「あたしでよかったら聞くよ?」


「花歩に言える相談じゃないから^^」


と翔太は優しく笑った。


その優しく笑った顔が好きなのに。

悲しい顔見るとこっちまで悲しくなるよ…
< 14 / 21 >

この作品をシェア

pagetop