電車で出会ったキミとワタシ



すっかり暗くなってしまった今は、なんと7:30過ぎ




早く家に帰らなきゃ!




あと一分程で発車してしまう電車に、

一生懸命走って、階段を下りる




すると、階段を下りきった瞬間



どんっ!!



おじさんにぶつかってしまった。




「す、すみません」
  


とっさに謝って頭を上げると、おじさんはもう前にいなかった。



後ろを見ると


私の持っていたバックはひっくり返り
中身が全て飛び出していた




それに加えて、電車はもう発車していた。





「なんなんのぉ…」




今日は月に一度か二度ある、不幸な日だ




飛び出したバックの中身を拾っていると





「大丈夫ですか?」




後ろから声をかけられて、振り向くと



「ひょ!」



毎朝、穴のあくほどみている

イケメンさんだった



イケメンさんが拾ってくれたのは、
私の巾着に入った、大きいお弁当箱




いつも昼食は、女子力ゼロの特大三段弁当




私は恥ずかしくなって



「す、すすすみません」



すぐにお弁当箱を受け取った。




それからも、イケメンさんは黙って拾うのを手伝ってくれて


全て拾い終わったら




「それじゃ」




「あ、ありがとうございました!」




すぐに行ってしまったイケメンさん



あ~!かっこよかった!!!!!



性格もイケメンなんだな!



朝はイケメンさんの年齢を知れて、今は急接近できて




今日は月に一度か二度ある、幸せな日だ!

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