君の声を聞かせて
「あ、もうそろそろ予鈴なるね。」
あ、ほんとだもうこんな時間…
「彩音ちゃんなら絶対に大丈夫。まずは俺の事信じてよ。」
そういった先輩は優しく笑っているけどやっぱりどこか悲しげ…
なんか…よくわからないけど、この人なら信じてもいいんじゃないかって思える。
こんなにも私の事を本気で考えてくれる人なんて初めて会ったから。
「私…先輩のこと信じます。」
「ん、ありがと。じゃあ頑張って。」
優しく私の頭を撫でた。
先輩は先に階段を降りていった。
初めて触れられた気がしないのはなぜなんだろう…