君の声を聞かせて

sin side*












屋上のドアを開けた。背後で彼女が見つめているのを感じながら。





階段を降りる。
一段、一段…と降りてくうちに抑えていたものが込み上げてきた。






掲示板を見ていた時の彼女の姿。




風に揺られるセミロングの髪。影を落とすくらい長いまつ毛に、ぱっちりとした目。どこか冷めたような顔がより彼女の美貌を引き立てていた。





「…彩音…変わんないな…」



< 16 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop