君の声を聞かせて
あ、なんかしゃべんなきゃ。
「あ…えと…」
といっても、生まれて16年、同い年の女子となかなか喋ったことがない。
言葉に詰まってしまった。
う…どうしよう…せっかく仲良くなれるかもしれないチャンスなのに…
「あー!ごめんな?めっちゃ喋るやろ?よー友達に注意されたわ〜教室入って話そ!」
彼女のマシンガントークのおかげでなんとか助かった…
机に着いた。前の席に座った彼女が椅子をまたいで後ろをむく。
あ、これ、よく見る光景…私にもこんな日がくるなんて…
一人感動に浸っていた。