君の声を聞かせて





キーンコーンカーンコーン…







あ、予鈴だ…そろそろ教室に行かないと…







「先輩…あの…ありがとうございました…ハンカチは洗って返すので…」







「丁寧にありがとね。」





先輩の目を覗き込んでみても何も聞こえない…
んー…やっぱりおかしいよね…そーゆー人もいんのかな…?





「なに?そんなに見つめて?照れんだけど…」






はっ、私ってば見つめすぎてたの?恥ずかしい…





「ごっごめんなさい…そんなつもりは…」





もー恥ずかしすぎる…先輩の顔を見れなくて顔を伏せた。







「小鳥遊 彩音ちゃん。」





え、…いま…なんで…私の名前…知ってんの…?






驚きすぎで、はずかしかったことなんてどっかいった。パッと顔を上げた。





そしたら先輩は
ニコって笑ってて…






「俺は3年C組の高井 真。よろしく。じゃあ教室いくね。」






それだけ言い残して先に出ていった。



< 4 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop