カンケイ。
そうして関係を続けるうちに、恋愛感情はないのに離れられなくなって。
ずるずると引っ張って、年に数回、多くても六回ほどの逢瀬を繰り返していた。
今でもお互いに恋人はいるし、彼に至っては結婚までしていた。
それでも彼は相手と続かず、結局私の元へ戻ってくるのだ。
私もそれなりに本気の恋はあった。
だけど、どうしても結婚するかと言われたらそれは違う、彼はまだ遊びで十分だとしか思えないような相手だった。
そうして、気付けば私たちは30代も半ばになっていた。
ただのセフレではない、私たちはお互いの愚痴を聞きあって、体を重ねて、ストレスを解消する関係。
高校時代からのことも分かっている。
共通の話題がある。
何も知らない相手ではない。
それは何か詮索されても「高校の同級生」で終わって納得される。
それが通じる相手ということが重要だった。
詮索されることが嫌いな私たちにとって、それはちょうどよかった。
そして、彼はある日、いきなり私に言った。