【短編】蚊取り線香

布団に潜り込んだアキ君。


またすぐ寝るのかな?

そう思うと、苦しくなった。


涙が落ちる。


私は座ったまま、声を殺して泣いた。



「…どうしたの?」


アキ君が声をかけてくれる。


「花、泣いてるの?」


私は泣きながら首を振った。


アキ君に名前を呼ばれるのも久しぶりな気がする。


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