【短編】蚊取り線香
いつものようにお布団に入っても、全然淋しくなかった。
なんだか幸せで、目をつむったらすぐに眠れそうだった。
…その時、唇に温かいものが触れた。
目を開けると、アキ君の顔がすぐそこにある。
「花ちゃん、Hしようか?」
「…うん。」
その夜、私はどんなお姫様よりも幸せだった。
アキ君に触れたかった。
愛されたかった。
見つめて欲しかった。
繋がりたかった。
そんな私の願いがすべて叶ったのだから。