幼なじみの優しい彼


「海のことが、好きなの、大好きだよ」


「ヒカリ」


海は驚いたように目を見開いた。


「嫌いだなんて、嘘だよ。ごめんね、あんなこと言って。私、全然可愛いくないよね」

また、気持ちが高ぶってきて涙がでそうになる。

こんな私、海は嫌かもしれないけれど、どうしても、伝えたいんだ。

「え、ほんとに?いっ、いつから?」

海の上ずったような声がする。

海の顔がみるみる赤く染まっていくのがわかり、私まで心臓がバクバクしてくる。


「ど、どうしょう。俺、すっげー嬉しい」

「か、海?」

海は片手で顔を覆い隠すようにして、クルリと後ろを向いてしまう。

あ、海が、海が、照れている。凄く可愛い。


< 19 / 24 >

この作品をシェア

pagetop