幼なじみの優しい彼
「幼稚園の時の告白は忘れられても仕方ないけどさー、ヒカリは俺のこといつから好きだったの?」

言いながら、海の広くてたくましい胸にすっぽりと包みこまれた。

海の体温を近くで、感じて頭がクラクラした。

海のことを意識し始めたのはここ半年くらい前からかも。

背が急に伸びて、カッコよくなってきた幼なじみに、毎日キュンキュンしていたの。

だけど、恥ずかしくて素直になれなくて、それを隠すのに必死だったっけ。

「えーっと、中3くらいからかな」

「ちぇっー、やっぱり俺の方が愛が深かったんだなぁ」

「そ、そんなことないもん。私の方が今はずっとずっと好きなんだから」

そうそう、愛の深さは時間じゃないのよ。たぶん、、ね。
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