君に恋を始めました
「そういうの、普通聞くか?」
「ご…ごめんね」
苦笑いしながら幸人を制すと、幸人は慌てて月島さんに謝った。
「いいのよ」
よかった。気を悪くしてはなさそうだ。
「そういえばさ!もうすぐ期末考査じゃない??」
3週間ちょっと前だ。
もうすぐといえばもうすぐだけど…
「今度、勉強会しない??」
ちょ…幸人…
積極的すぎないか?
「ふふ。いいわね」
月島さんは意外にも乗り気だった。
2人の顔が僕に向く。
「いいよ」
「やったー!じゃあ、南図書館は?」
「いいんじゃない」
南図書館は遠いけど、静かだし勉強の環境は整っている。
あ、でも、月島さんは知らないのか?
月島さんを見る。
「南図書館、知ってるわ」
よかった。知ってたようだ。
「じゃあ、今日の放課後から毎日行こう〜」
はぁ?
「いや、それはさすがに…」
「私はいいわ。それにしても毎日ってすごいわね」
「だって。直也はどうする?直也が来ないなら僕と月島さんの2人?」
ニヤニヤしながら見てくる。
嫉妬するとでも思ってるのだろう。
「…いいよ。毎日行く。」