苦くて甘いビターチョコといちご
琥太side

なべーって喜んで颯太さんの後ろ歩いてる
なんかほっこりする
こっちも笑顔になってくる
「美恋さん、笑顔増えてきましたね」
颯太さんにコソッと言うと
「あぁ、良かったよ」
颯太さんも嬉しそうに笑った
「俺もう嬉しいっす」


鍋の材料沢山買って家に帰り、
夕飯の支度を始めると颯太さんは
ランニング行ってくると言って、行ってしまった
本当なら誰か付き添いでついてないと、誰か狙ってくるかもしれないし、
まぁ颯太さんの場合、合気道とか得意だし、いつもの事だし大丈夫だろ、
「琥太さん、」
後ろから声が聞こえ振り返ると、
美恋さんだった
「どうしたんです?のんびりしてていいんですよ?」
「あの、あたしも一緒にしてもいいですか?」
「いいんすか?」
「はい」
お願いすると隣で皮向いた人参など切ってくれた
「手際いいっすね」
「慣れですよ」
そうか、お母さん死んじゃってから
あの男の夕飯とか作ってきたんだよな、
嫌な事思い出させちゃったか、
「いつも1人だったんで、だから、
買い物一緒に行ったり、こうやって一緒にご飯作りたかったんです、だから今すごい嬉しいです」
へへっと笑う美恋さん
「これからいくらでも一緒にご飯作りましょう!」
嬉しそうに笑ってくれた
「ありがとうございます」

「わっ!人参が花になってる!」
「琥太さんも作ってみましょ」
はいっと人参渡され、美恋さんの真似しながら切ったけど歪になっちゃって
2人して笑った
「おー2人して楽しそうだなー」
「あ、おかえりなせぇ!」
ランニングから帰ってきてシャワー浴びたのかタオル頭にかぶって
美恋さんの頭に手を乗せている
「何してたんだ?」
「秘密でーす。ねー」
「それより美恋さんいるんすから上半身裸とかやめてくださいよー」
「あー?悪ぃ悪ぃ」

ガスコンロセットして鍋をその上に置き、
鍋囲んで座り、蓋を撮ると白い湯気が天井に登って行った
「いただきます」
鍋つつき、3人とも食べ始める
「ん、この人参歪だな」
クスクス笑ってる颯太さんの橋の先には俺が切った人参の花
「これ琥太か」
「あー分かっちゃいました?」
「美恋は器用だな」
キレイな形の方の人参をみてはよしよしと美恋さんの頭を撫でて笑ってる
「琥太さん桂剥きすごい綺麗だったんですよ」
フォローしてくれたっ!
ほら!っと俺が向いた大根を颯太さんのお皿に乗せる美恋さん
「ほんとだな!」
颯太さんはニッとこっち向いて笑ってくれた
ちょっと恥ずかしいけど嬉しかった


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