苦くて甘いビターチョコといちご
教室に送る時、確かに感じた視線

でもただの視線じゃない

殺気を含んだように感じる


放課後も直ぐに迎えに行って帰るようにした

そんな日も数日経った

朝、美恋ちゃんの靴箱を開くと
いつも通りの1枚の紙切れではなく、
少し集めの白い封筒


「美恋ちゃん、それ渡して?」
「うん、」

俺は封を開くと、気づいた
手紙にカミソリが張り付いている
それを避けて手紙を開く

その男より僕の方が君を知ってる


手紙の他にはいってるのは、
数枚の写真
見ていくと、美恋ちゃんと莉子ちゃんの廊下で話してる姿
図書室で本を読んでる美恋ちゃん
俺と並んで帰ってる写真


どれも美恋ちゃん以外の人物の顔を黒く塗りつぶされていた

「うわ、だいぶキモイな、」
美恋ちゃんに写真を見せられるようなものでは無い

「これは預かります。美恋ちゃん、今日は教室から出るなよ。
絶対1人になるな。移動教室の時もみんなで動くこと。」

約束な。と言って教室まで送る

さて、




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