苦くて甘いビターチョコといちご
美恋side

トイレに行って手を洗って外で待ってる莉子のとこに急ごうとした途端後ろから腕をひかれ、
布を鼻に当てられ、
変な匂いを嗅がされた

あ、これドラマで見た。、、
クロロホルムって言うんだっけ、

意識が遠くなる

莉子、、、、









目が覚めると、真っ暗、
手首は縄のようなので縛られてるのが分かる

腕を伸ばすとかさっと音がしてビニールシートが被せられていたのがわかった
ビニールシートを剥ぐと、
1箇所高い位置に、窓がついている
窓からの光だけしか明るさがないが、
体育館倉庫ということだけはわかった
足は縛られてないみたいで
扉の方へ向う
扉を開けようとしても開かない
よく見ると南京錠で鍵がかけられていた

「あぁ、起きたんだね、僕だけの雪兎さん、いや、美恋さん
ああ、やっと2人になれたよ」

気持ち悪い、誰?

暗闇からゆらりと近づいてくる人影

怖い、狭い倉庫の中距離を離そうと後ろに下がる

その人影は窓の光ではっきりと分かった
隣のクラスの小山、、、さん
下の名前は知らない

自分は金持ちと自慢して来ると噂を聞いたぐらいだ

「君はいつになっても僕のものだという事に気づかない、もう待ちくたびれたよ。どうして気づいてくれなかったんだい?」

ニヤニヤと気持ち悪い喋り方でゆっくりと近づいてくる

ぽっちゃり、なんて可愛い言葉では言えないレベル
恐らく贅肉で揺れているお腹
ギトギトの脂汗でテカテカしてる顔

申し訳ないけど、
きもちわるいです


もうあたしの後ろには壁、

「まぁいいや、ようやく、僕だけのものに、」

「ね?」


「んー!んー!」
布で口を塞がれていて声が出せない

怖くて脚がすくんで座ってしまった

顔に伸びて来る手
近づく顔

こわい、こわい、、、


だれか、

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