苦くて甘いビターチョコといちご
美恋side
龍くんが助けてくれたけど後ろから頭を殴られまた意識が遠くなる
頭いたい、
「おい美恋ちゃん!」
名前を呼ばれるけど、
痛すぎて、声が出ない、、、
目を覚ますと今度はどこか分からない
目隠しされてるみたい
畳のにおい、
ここ、どこ、?
少し腕を動かすがあまり動けない
また縛られてる、。
畳の上に寝かせられていたんだ、
「起きたのか」
ぎし、ぎし
畳がしなる音が近づいてくる
顔を持ち上げられた
「直で見る此奴は可愛らしいなぁ、
あいつが惚れるのも分からなくもない」
こわい、鼻息が荒い、
なんでこの人こんなにハァハァ言ってるの?
「こんな小娘があの人のお気に入りだなんて、」
あの人?お気に入り?
誰の事?
ぱっと顔から手を離して誰かに声掛けている
「おい」
しゅるしゅと目隠しを取らされる
視界にはもう古くなった畳
私にストーカー行為をしていた男が部屋の隅にいる
鼻血を出して腕に包帯を巻いて
「お嬢さん、どうも息子が世話になったようで。
どうです?こいつの嫁にならないですか?」
何を言ってるの?
「すみませんがそれは嫌です」
「それは残念、息子が狙ってるのをついでにあなたをこちらのもんにすれば、上手く行けると思ったんですが、」
誰がストーカーしてきた奴の嫁になんてなるか
「龍宮寺 颯太」
「え?」
「知らないなんて言わないだろ?
あんたみたいな小娘を連れてるのは初めてだ
今まで他の若い女とかを紹介しても少しも振り向きもしなかったのになぜ、
恋仲に」
「何か、勘違いしてるんじゃないですか?
颯太さんは、私を拾ってくれただけです。
何か特別な感情とかがある訳では、」
「違う、あんたは気づいてないだけだ
あんたは、龍宮寺が女を連れてきて結婚するって言ったら?
もう二度と会えなくなっても?」
「二度と?」
「そうだ」
二度と、颯太さんと、?
『美恋』
毎日生きてる事が辛かった私を
救ってくれた颯太さん
優しく名前を呼んでくれる声
頭を撫でてくれるゴツゴツした大きい手も全部、思い出になるだけ
もう会えなくなる、
そんな事を考えると、
胸が苦しい
「あ、そこは!」
襖がある方から声が聞こえる
「うるせー!美恋を出せ!
美恋!どこだ!」
「そ、っ!」
男に口を塞がれ声が出せない
「まぁ、見物だなぁ」
ビリビリ
「ひっ!」
シャツを破かれた
どこから出したのか分からなかったけど小型ナイフをあたしの喉に突き立てた
「美恋!!」
ガラッと開いた襖
颯太さんの顔を見た瞬間涙腺のストッパーが外れたように止まらない
「っ!、おい、早川てめぇ、
俺の女に手出してんじゃねぇぞ」
「龍宮寺君、それ以上こっちにきたら
このままナイフがこの子の喉に刺さるよ」
「っ!女盾にするなんて卑怯極まりねぇぞ、それでも極道かてめぇ」
颯太さんは今までにない怖い顔をしている
「龍宮寺君はあんなに僕が誘っても応えてくれなかったのになんで?なんでこんな小娘なの?」
プツッと皮膚が少し避ける音
ツーと首筋に暖かいのが伝う
それが血だとすぐにわかった
「おいっ!美恋から手を離せ」
「、龍宮寺君が僕のもんになったらなぁ」
「あ?んでてめぇみたいな三下野郎のもんに」
「じゃあ良いんだね。
この娘は僕の手で汚すから。」
「おい!やめろ!!美恋を離せ!」
「颯太さん、あたしの事はもう捨ててください。こんな卑怯野郎のものになる必要はないんです」
お願い、そのまま帰って。
「あ?美恋を置いて帰るわけねぇだろ!」
堂々と目の前まで歩いてくる
あたしの喉に突き立ててたナイフはカタカタと揺れている
「早川、一つ言っておく。
コイツはお前ごときが転がせるような女じゃねぇ
俺が惚れた女だ。お前に汚せるわけねぇだろ。手ぇ出すな」
ナイフ持ってる男の手首を掴み
あたしを男から引き離した
あたしから颯太さんの顔は見えなかったけど、ドスの効いた声
目の前の男、その部下達が怯える
それほど怖いのだろう、、、
「二度と美恋に近づくんじゃねぇ」
膝裏に手を回し、
横抱きにされ、部屋を出た
そこからどうやって帰ってきたのかわからない
居間に入り、ペタっと床に座ってしまった
少し泣きそうな顔で颯太さんが抱きしめてきた
「こんな目に合わせてすまん、、」
「颯太さん?」
「助けるの遅くなって、ごめん」
「、ううん、」
「龍から連絡があった、美恋をストーカーしてる男が、早川のとこのガキだって、
、、もしもお前に何かあったらどうしようって、、
あのアジトに向かってる時も、
お前の顔見るまで生きてる心地がしなかった、」
ひとつひとつ、静かに、伝えてくれた
「美恋、お前をなくすと思ったら俺はどうすればいいのか、頭が真っ白になった
そばにいて欲しい
最初は、ただ妹がいたらこんな感じなのかなとか、思っていた、
でもだんだん違くなってきた、
お前が笑ってるのを見ると嬉しくなる、泣いてると俺にその辛さを分けろって、抱きしめたくなる、
鈍感な美恋に、はっきり分かるように言う、、、
好きだ
でも、俺はカタギの人間じゃない、
美恋の人生が崩れるかもしれない、
俺の女になったら危険な事だってたくさんある、
だから、、忘れていい。
美恋が大人になってここから出ていくってなったら、俺の事も忘れろ、、、
お前は、幸せになれ、、、」
龍くんが助けてくれたけど後ろから頭を殴られまた意識が遠くなる
頭いたい、
「おい美恋ちゃん!」
名前を呼ばれるけど、
痛すぎて、声が出ない、、、
目を覚ますと今度はどこか分からない
目隠しされてるみたい
畳のにおい、
ここ、どこ、?
少し腕を動かすがあまり動けない
また縛られてる、。
畳の上に寝かせられていたんだ、
「起きたのか」
ぎし、ぎし
畳がしなる音が近づいてくる
顔を持ち上げられた
「直で見る此奴は可愛らしいなぁ、
あいつが惚れるのも分からなくもない」
こわい、鼻息が荒い、
なんでこの人こんなにハァハァ言ってるの?
「こんな小娘があの人のお気に入りだなんて、」
あの人?お気に入り?
誰の事?
ぱっと顔から手を離して誰かに声掛けている
「おい」
しゅるしゅと目隠しを取らされる
視界にはもう古くなった畳
私にストーカー行為をしていた男が部屋の隅にいる
鼻血を出して腕に包帯を巻いて
「お嬢さん、どうも息子が世話になったようで。
どうです?こいつの嫁にならないですか?」
何を言ってるの?
「すみませんがそれは嫌です」
「それは残念、息子が狙ってるのをついでにあなたをこちらのもんにすれば、上手く行けると思ったんですが、」
誰がストーカーしてきた奴の嫁になんてなるか
「龍宮寺 颯太」
「え?」
「知らないなんて言わないだろ?
あんたみたいな小娘を連れてるのは初めてだ
今まで他の若い女とかを紹介しても少しも振り向きもしなかったのになぜ、
恋仲に」
「何か、勘違いしてるんじゃないですか?
颯太さんは、私を拾ってくれただけです。
何か特別な感情とかがある訳では、」
「違う、あんたは気づいてないだけだ
あんたは、龍宮寺が女を連れてきて結婚するって言ったら?
もう二度と会えなくなっても?」
「二度と?」
「そうだ」
二度と、颯太さんと、?
『美恋』
毎日生きてる事が辛かった私を
救ってくれた颯太さん
優しく名前を呼んでくれる声
頭を撫でてくれるゴツゴツした大きい手も全部、思い出になるだけ
もう会えなくなる、
そんな事を考えると、
胸が苦しい
「あ、そこは!」
襖がある方から声が聞こえる
「うるせー!美恋を出せ!
美恋!どこだ!」
「そ、っ!」
男に口を塞がれ声が出せない
「まぁ、見物だなぁ」
ビリビリ
「ひっ!」
シャツを破かれた
どこから出したのか分からなかったけど小型ナイフをあたしの喉に突き立てた
「美恋!!」
ガラッと開いた襖
颯太さんの顔を見た瞬間涙腺のストッパーが外れたように止まらない
「っ!、おい、早川てめぇ、
俺の女に手出してんじゃねぇぞ」
「龍宮寺君、それ以上こっちにきたら
このままナイフがこの子の喉に刺さるよ」
「っ!女盾にするなんて卑怯極まりねぇぞ、それでも極道かてめぇ」
颯太さんは今までにない怖い顔をしている
「龍宮寺君はあんなに僕が誘っても応えてくれなかったのになんで?なんでこんな小娘なの?」
プツッと皮膚が少し避ける音
ツーと首筋に暖かいのが伝う
それが血だとすぐにわかった
「おいっ!美恋から手を離せ」
「、龍宮寺君が僕のもんになったらなぁ」
「あ?んでてめぇみたいな三下野郎のもんに」
「じゃあ良いんだね。
この娘は僕の手で汚すから。」
「おい!やめろ!!美恋を離せ!」
「颯太さん、あたしの事はもう捨ててください。こんな卑怯野郎のものになる必要はないんです」
お願い、そのまま帰って。
「あ?美恋を置いて帰るわけねぇだろ!」
堂々と目の前まで歩いてくる
あたしの喉に突き立ててたナイフはカタカタと揺れている
「早川、一つ言っておく。
コイツはお前ごときが転がせるような女じゃねぇ
俺が惚れた女だ。お前に汚せるわけねぇだろ。手ぇ出すな」
ナイフ持ってる男の手首を掴み
あたしを男から引き離した
あたしから颯太さんの顔は見えなかったけど、ドスの効いた声
目の前の男、その部下達が怯える
それほど怖いのだろう、、、
「二度と美恋に近づくんじゃねぇ」
膝裏に手を回し、
横抱きにされ、部屋を出た
そこからどうやって帰ってきたのかわからない
居間に入り、ペタっと床に座ってしまった
少し泣きそうな顔で颯太さんが抱きしめてきた
「こんな目に合わせてすまん、、」
「颯太さん?」
「助けるの遅くなって、ごめん」
「、ううん、」
「龍から連絡があった、美恋をストーカーしてる男が、早川のとこのガキだって、
、、もしもお前に何かあったらどうしようって、、
あのアジトに向かってる時も、
お前の顔見るまで生きてる心地がしなかった、」
ひとつひとつ、静かに、伝えてくれた
「美恋、お前をなくすと思ったら俺はどうすればいいのか、頭が真っ白になった
そばにいて欲しい
最初は、ただ妹がいたらこんな感じなのかなとか、思っていた、
でもだんだん違くなってきた、
お前が笑ってるのを見ると嬉しくなる、泣いてると俺にその辛さを分けろって、抱きしめたくなる、
鈍感な美恋に、はっきり分かるように言う、、、
好きだ
でも、俺はカタギの人間じゃない、
美恋の人生が崩れるかもしれない、
俺の女になったら危険な事だってたくさんある、
だから、、忘れていい。
美恋が大人になってここから出ていくってなったら、俺の事も忘れろ、、、
お前は、幸せになれ、、、」