雨のち晴れ
久しぶりに見る晴馬のお母さんの笑顔。
すると突然
「あ、美琴ちゃんに渡さなきゃいけない物があるの」
と、いきおいよく晴馬のお母さんは階段を上って行った。
しばらく待っていると
「おまたせ」
と言って、晴馬のお母さんは小さな箱を持って戻って来た。
これは......
どうやらプレゼントの箱のようだ。
「美琴ちゃんに、晴馬から」
と、そのプレゼント箱をわたされた。
「これは?」
「事故の日、晴馬のカバンの中に入っていたの」
「え?」
事故の日に、晴馬が?
もしかして......
「開けてみて」
私は言われた通りらフタを開けた。
「っ......」
そこにはハート形のペアネックレスが入っていた。
ネックレスには『Mikoto』『Haruma』と書いてあった。
なんなのよ......
ネックレスを手に取る。
すると、二つ折りのメッセージカードが床に落ちた。
「これは......」
カードを取ろうと手を伸ばす。
しかし、その手はなぜか震えていた。
なんで、なんでこんなに怖いんだろう?
手の震えを抑え、カードを拾い上げる。
なんだか、そこに書いてあることを読むのが怖い。
けれど勇気を出して私はメッセージカードを開いた。