雨のち晴れ
「迷惑なのよ!」
「じゃあ、なんで泣いてるんだよ!」
泣いてる......?
気がつくと私の頬を大粒の涙が伝っていた。
その涙は雨と一緒に地面へと落ちていく。
「お前は人殺しなんかじゃない」
太陽は泣いている私にそう優しく言った。
あの日以来、私のことを人殺しという人ばかりだった。
「でも、晴馬は私をかばって......」
「だから、お前がそいつを殺したって?」
そう、少し怒りの混じった口調で太陽は言った。
「うん......」
すると太陽はため息をつき、
「俺は晴馬がどんなやつだったかも知らねぇ。だけど晴馬はお前のこと人殺しだなんて思ってねぇよ」
と、言った。
「どうしてそんなことわかるのよ!だってあの時、私がぼーっとしてたから......」
太陽はそう言っている私の前に立ち、私を真っ直ぐに見つめた。
「そんなの、関係ねぇよ!そいつはただお前を守りたかったんだよ!」
「そ、それは......」
「お前のことが誰よりも大切です、命を投げ打ってでもお前を助けたかったんだよ」
私を真っ直ぐに見つめてくる太陽から目をそらす。