雨のち晴れ
しばらくの間、私たちは笑い合っていた。
すると、いきなり太陽は私を抱きしめた。
「どうしたの?」
そう、私がたずねると
「なぁ、俺たち付き合わないか?」
と、太陽は再び真剣に言った。
嬉しかった、そう言ってもらえて。
だけど......
「ごめん」
「え?」
私の予想外の言葉に太陽はとても悲しそうな顔をした。
今にも泣き出しそうな顔。
な、なんか可愛い......ってそうじゃなくて
「違うの」
「ちがうって......?」
悲しそうにうつむきなら太陽は言った。
もう......
私はそんな太陽の顔を両手で挟み
「私はまだちゃんと自分自身の問題に向き合えてないの。だからちゃんと全部終わったら......ってあれ?」
両手の間に挟まっていた太陽の顔がない。
「ん......」
いきなり太陽と唇が重なった。
「なっ!」
そう私が驚いていると、太陽はいたずらっ子のように笑いながら
「わかった」
と、言った。
「ありがと......」
そう私が言おうとした言葉を遮り
「それと、1人で抱え込むなよ」
そう、太陽は眩しい笑顔で言った。
「うん、ありがとう」
私も笑顔で返す。
私はちゃんと自分自身と向き合うことを決めた。
きっと、私は逃げていたんだ。
たくさん言い訳をして。
だけど、もう逃げない。
たって、太陽が隣にいてくれるから。