雨のち晴れ
私は泣きそうになっている彼らの前に立った。
4人はうつむいている。
「あなたたちにされたことは屈辱的だった」
そんな私の言葉に女の子の目から涙がこぼれた。
「でも、ここであなた達をせめたら、私は昔のままなの」
「それって......?」
「私は心の狭い人間になりたくない。だから.......」
きっと、私の判断は間違っていないだろう。
「あなた達を許します」
私の予想外の言葉にみんな驚いている。
4人だけじゃない。
クラスのみんなも、彩香も、太陽も。
「美琴.....」
太陽の心配そうな声。
そんな太陽に、私は
「大丈夫って言ったでしょ」
と、言って笑顔を見せた。
「それに、あなた達が昨日のことをみんなに話したんでしょ?」
「うん......」
やっぱり。
何も無しにみんななら態度がこんなに変わるはずがない。
それに、昨日の4人は何かを迷っているかのように見えた。
「ありがと」
そう言って笑った私に4人は頬を伝っていく涙をぬぐいながら、笑顔を見せた。
「美琴の笑顔って、いいよな」
と、太陽は1人で何かに納得しているようだ。
「何それ、よくわかんない」