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Episode1
駅から学校までの道が桜で桃色になり、多くの人でにぎわっている。
今日は入学式。
お母さんに桜の木の下で写真を一枚撮ってもらってから私は会場の体育館に入った。
地元の中学からこの高校まではかなり離れていて、同じ高校に通う中学の同級生は私を含めて3人。
ほかの2人はスポーツ推薦で受かった男の子。
入学式が終わって初めてクラスに集まった。
自己紹介やひと通り書類などを配り終わった担任の加藤先生が言った。
「時間があるから君たちにも自己紹介をしてもらおう。」
なんて言ったらみんなと仲良くなれるかな。
この時期に発売される雑誌には自己紹介で困らないためにしゃべる話題が載っている。
例えば、好きな食べ物とか好きなスポーツとか、、
何を言ったらいいの〜
そうこうしているうちに3人の男の子が自己紹介を終えていた。
私は我に返り、発表した子に拍手をすると出席番号4番の男の子が立ち上がり自己紹介を始めた。
「出席番号4番の大野 湊です。みなとって呼んでください。中学のころはサッカーしてました。最寄りは星坂駅だよ。そっち方面の人一緒に帰ろ!よろしくお願いします。」
しばらくして、
「じゃあ次、17番。」と言われた。
私は立ち上がって、話し始める。
「17番の桐野 琴葉です。中学校は東中でした。ピアノが得意です。気軽に話しかけてください。よろしくお願いします。」
緊張した。
話したのはほんの少しなのに。
学校が終わって帰ろうと思ったら、後ろから小さく私を呼ぶ声がした。後ろの席の栗田 優愛ちゃん。
「小さい頃にピアノしてたよね??」
ニコニコ笑顔で話しかけてくれる。
「してた!っていうか今もしてるよ!」
私も自然と笑顔が出た。
「私も小さい頃にピアノしてたんだ〜高校では吹奏楽部でクラリネットしよっかなって思ってる!!ピアノのコンクールで琴葉ちゃんが賞をもらってるのを見たことあったから、もしかしてと思って話しかけてみた!!」
実は私も見たことある子だなって思ってた。
コンクールで見たことあって、毎回毎回誰よりも楽しそうに演奏してたのを覚えてる。
とにかくニコニコ笑顔で気さくに話しかけてくれる。髪が少し茶色な華奢な子。
優愛ちゃんが駅まで一緒に帰ろうと誘ってくれたので2人で靴箱に向かった。校門を出て少し歩いた所で「優愛!!」と呼ぶ声がした。
優愛ちゃんが振り返る。
「あっ!!蓮!!」
うちのクラスで見た男の子が優愛ちゃんを呼び止めた。
「はえーよー!!もう友達出来たのかよ笑笑」
「そうだよ笑笑」
優愛ちゃんが答えて私に男の子を紹介する。
「私の幼馴染の坂井 蓮。幼稚園からずっと同じなの笑笑」
坂井君はすらっと身長が高くて隣の優愛ちゃんがなおさらかわいく見える。
今日は入学式。
お母さんに桜の木の下で写真を一枚撮ってもらってから私は会場の体育館に入った。
地元の中学からこの高校まではかなり離れていて、同じ高校に通う中学の同級生は私を含めて3人。
ほかの2人はスポーツ推薦で受かった男の子。
入学式が終わって初めてクラスに集まった。
自己紹介やひと通り書類などを配り終わった担任の加藤先生が言った。
「時間があるから君たちにも自己紹介をしてもらおう。」
なんて言ったらみんなと仲良くなれるかな。
この時期に発売される雑誌には自己紹介で困らないためにしゃべる話題が載っている。
例えば、好きな食べ物とか好きなスポーツとか、、
何を言ったらいいの〜
そうこうしているうちに3人の男の子が自己紹介を終えていた。
私は我に返り、発表した子に拍手をすると出席番号4番の男の子が立ち上がり自己紹介を始めた。
「出席番号4番の大野 湊です。みなとって呼んでください。中学のころはサッカーしてました。最寄りは星坂駅だよ。そっち方面の人一緒に帰ろ!よろしくお願いします。」
しばらくして、
「じゃあ次、17番。」と言われた。
私は立ち上がって、話し始める。
「17番の桐野 琴葉です。中学校は東中でした。ピアノが得意です。気軽に話しかけてください。よろしくお願いします。」
緊張した。
話したのはほんの少しなのに。
学校が終わって帰ろうと思ったら、後ろから小さく私を呼ぶ声がした。後ろの席の栗田 優愛ちゃん。
「小さい頃にピアノしてたよね??」
ニコニコ笑顔で話しかけてくれる。
「してた!っていうか今もしてるよ!」
私も自然と笑顔が出た。
「私も小さい頃にピアノしてたんだ〜高校では吹奏楽部でクラリネットしよっかなって思ってる!!ピアノのコンクールで琴葉ちゃんが賞をもらってるのを見たことあったから、もしかしてと思って話しかけてみた!!」
実は私も見たことある子だなって思ってた。
コンクールで見たことあって、毎回毎回誰よりも楽しそうに演奏してたのを覚えてる。
とにかくニコニコ笑顔で気さくに話しかけてくれる。髪が少し茶色な華奢な子。
優愛ちゃんが駅まで一緒に帰ろうと誘ってくれたので2人で靴箱に向かった。校門を出て少し歩いた所で「優愛!!」と呼ぶ声がした。
優愛ちゃんが振り返る。
「あっ!!蓮!!」
うちのクラスで見た男の子が優愛ちゃんを呼び止めた。
「はえーよー!!もう友達出来たのかよ笑笑」
「そうだよ笑笑」
優愛ちゃんが答えて私に男の子を紹介する。
「私の幼馴染の坂井 蓮。幼稚園からずっと同じなの笑笑」
坂井君はすらっと身長が高くて隣の優愛ちゃんがなおさらかわいく見える。