透明なパレットに何色もの色を重ねて
望月くんが転入してきてから今日で一週間が過ぎようとしていた。

貴美枝はあれから席を替えてほしいとは言わなくなった。

あの日、保健室から戻ってきたときに
何か問い詰められると内心ビクビクしてたけれど、貴美枝は私にこう言った。

『そんなにその席が好きなら諦めるわ。
シロはどうせ居眠りするから、前の席は嫌なんでしょ』

仕方がないから諦めてあげると上から目線。さすがの私もムッとした。

そして、それが顔に出ていたのか、
また貴美枝に睨まれたけれど気づかないふりをした。

私、いつまでこんなにつまらない学生生活を送らなきゃいけないんだろう。

毎日、つかれる。
つまらない。

そんな私に貴美枝は追い打ちをかけてきた。
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表紙・目次

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