年下ワンコ幼なじみが可愛すぎてツラいです。
放課後。
皆が帰ってしまって、やっと荷物をまとめ終わったくらいののんびりペースで帰る準備をしていたら、まだ帰っていなかったのか、黒田くんが教室に入ってきた。
「あれ?橘さん、まだ帰っていなかったんだ」
「うん、何を持って帰ろうか考えてたら時間かかっちゃった」
あはは、と笑ってリュックを背負おうとしたとき、
「ねえ、折角2人だし、合唱コンの一緒に歌うところ練習しない?」
急な提案だが、本番まで日にちもあまり無いし、練習することにした。
♩︎♩ ♩♩ ♬♬ ♩♩ ♩♩ ♬♬~
歌っているうちに楽しくなってきた。
それは黒田くんも同じだったようで。
目が合った。
お互いに微笑む。
その時だった。
「何してんの」
教室のドアのところに、空が立っていた。
怒ったような、でも泣きそうなぐちゃぐちゃな顔だった。