年下ワンコ幼なじみが可愛すぎてツラいです。
「落ち着いた?」
「うん、ありがとう」
私はリビングのソファに座り、空は床に膝をついて私の前にいる。帰宅時のことを嗚咽混じりで話すと、空は険しい顔ながらも最後までゆっくり聞いてくれた。
「ごめんね、勝手にキッチン漁った」
そういって空はコップに入った水を差し出した。
「ありがとう」
2口くらい口をつけて、ため息をついた。
「…………やっぱり、登下校は僕と一緒にする?」
空を見ると、私の顔色を伺っているようだ。
「うん……ごめんね、ありがとう」
「ううん。…………昨日のことで僕が避けたから……」
「空のせいじゃないよ!!」
そうは言ったものの、昨日のことを思い出して顔が熱くなってきた。そういえば私、昨日空と、キ、キ、キス……
「うみちゃん、大丈夫?」
ビクッ
「う、うん……大丈夫」
「これから、どうする?1人で寝れそう?」
空のおかげで大分落ち着いたが、また1人になって暗闇のなかにいると、どうだろうか。
「……一緒にいて欲しい……」
「え、」
ソファから滑り降りて、空のすぐ近くに寄って、彼の服の裾を引っ張った。
「……お願い」
お願いする人の態度ではないが、いたたまれなくて目を逸らした。だって、高3にもなって幼なじみに甘えるなんて……