年下ワンコ幼なじみが可愛すぎてツラいです。

とりあえず海美ちゃんをソファに座らせて、キッチンから水を持ってきた。

「落ち着いた?」

…………全ての原因は自分なのに。


「ごめんね、勝手にキッチン漁った」

コップを手渡すと、彼女は2口ほど水を飲み、ふぅ、と息を吐いた。

「………やっぱり、登下校は僕と一緒にする?」

海美ちゃんはゆっくりと顔を上げて、こちらを見た。安心したような、戸惑っているような。

「うん。ごめんね、ありがとう」

力無く笑う彼女を見て、また胸が痛くなった。

自分が怖い目にあっても人に感謝の意を伝えられるのは本当にすごいと思う。



ーーーーーやっぱり、はやく言わなきゃ。



『海美ちゃんが好きだよ』って。


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