シンデレラは騙されない
当たり前に、溺愛
晴天の霹靂… 目から鱗…
俺の人生の哲学を完璧に破壊した女…
一瞬で心を鷲づかみにされた本当の理由。
本物の愛に飢えていたのは俺自身であって、満たされない毎日を手離す勇気をいつも探っていた。
そんな俺の心は見透かされていたのか…
雷が落ちたみたいな衝撃に、俺自身、まだ身動きが取れない。
何代も続く他人に言わせれば最上級の家に生まれた俺は、働く事に関して無知なのか?
敷かれたレールに乗っかる事をカッコ悪いと思っている俺は、ただのバカか?
今まで虚勢で生きてきた俺の人生を一刀両断して働けと言い切った女は、今でも俺の心に居座って人恋しさという切なさで俺を苦しめる。
誰かのために生きてみるのもいいのかもしれない。
絶対に手離したくない人に出逢ったのなら、もう迷う事はない。
麻里が望むなら、俺は何でもしてやるよ。
最高級の幸せを与えてやるから、覚悟して待っていて。