私は強くない
ここ数日、倉橋と会社で少ししか会えていない。
こんな時、人事部と営業部に別れている現実が身に染みる。
むやみに人事部に行くと、倉橋が不利になるし。どうしたものか。
奥菜は、プレゼンの日程が決まってから、仕事に打ち込んでいた。
あの日の事は、俺に謝る前に倉橋にちゃんと謝罪しろ、と奥菜には言った。
あれから、倉橋に言ったかどうかはわからないが。
しかし、今回の事で自分自身を見直してくれるのであれば、奥菜にとってもいい事だっただろう。
そして、倉橋も頑張ってるだろう。
時々、差し入れをしているが、あまり話する事が出来ないから俺としては不満だらけなんだが。
そして、もう少しで、プレゼンの日、という時。
奥菜が人事部の方から、戻ってくるのが見えた。
「奥菜?まだ仕事か?」
奥菜は俺がいるとは思ってなかったようで、声をかけられて驚いているようだった。
「え、あ、お疲れ様です。もう帰る所です」
「人事部に行ってたのか?」
「…いえ、行ってない、ですよ。ちょっと資料室に行ってたんです」
「…そうか?早く帰れよ。詰めると、ぶっ倒れるぞ」
「はい、もう今日は帰ります」
そんなやり取りをしていた、俺は胸騒ぎがした。
確かに人事部から戻ってきてたはずだ。
この時間はまだ、倉橋がいるはず。
そう思った瞬間、人事部に走っていた。
いない、か。
人事部の電気は消され、誰もいなかった。
いなかった事で安心はしたが、確実なものにしたくて、倉橋に電話を入れた。
呼び出し音が鳴るだけで、出る気配がない。
何度もかけてみるが、出ない。
何かあったのか?
電話をかけながら、営業部に戻りパソコンの電源だけを落として、倉橋のマンションに向かった。
その時、奥菜はもうそこにはいなかった。
車を飛ばし倉橋のマンションへ向かう。
なんで、電話に出ないんだ。
マンションに着き、インターホンを鳴らした。
「…は…い」
怯えている声が聞こえてきた。
いた。
「倉橋?」
すぐに開錠されたドアに入り、倉橋の部屋に向かった。
部屋のチャイムを鳴らすと、開いたドアから倉橋が、俺の胸に飛び込んできた。
その体は、震えていた。
どうした?
また、何があったんだ。 こんなになるなんて…
こんな時、人事部と営業部に別れている現実が身に染みる。
むやみに人事部に行くと、倉橋が不利になるし。どうしたものか。
奥菜は、プレゼンの日程が決まってから、仕事に打ち込んでいた。
あの日の事は、俺に謝る前に倉橋にちゃんと謝罪しろ、と奥菜には言った。
あれから、倉橋に言ったかどうかはわからないが。
しかし、今回の事で自分自身を見直してくれるのであれば、奥菜にとってもいい事だっただろう。
そして、倉橋も頑張ってるだろう。
時々、差し入れをしているが、あまり話する事が出来ないから俺としては不満だらけなんだが。
そして、もう少しで、プレゼンの日、という時。
奥菜が人事部の方から、戻ってくるのが見えた。
「奥菜?まだ仕事か?」
奥菜は俺がいるとは思ってなかったようで、声をかけられて驚いているようだった。
「え、あ、お疲れ様です。もう帰る所です」
「人事部に行ってたのか?」
「…いえ、行ってない、ですよ。ちょっと資料室に行ってたんです」
「…そうか?早く帰れよ。詰めると、ぶっ倒れるぞ」
「はい、もう今日は帰ります」
そんなやり取りをしていた、俺は胸騒ぎがした。
確かに人事部から戻ってきてたはずだ。
この時間はまだ、倉橋がいるはず。
そう思った瞬間、人事部に走っていた。
いない、か。
人事部の電気は消され、誰もいなかった。
いなかった事で安心はしたが、確実なものにしたくて、倉橋に電話を入れた。
呼び出し音が鳴るだけで、出る気配がない。
何度もかけてみるが、出ない。
何かあったのか?
電話をかけながら、営業部に戻りパソコンの電源だけを落として、倉橋のマンションに向かった。
その時、奥菜はもうそこにはいなかった。
車を飛ばし倉橋のマンションへ向かう。
なんで、電話に出ないんだ。
マンションに着き、インターホンを鳴らした。
「…は…い」
怯えている声が聞こえてきた。
いた。
「倉橋?」
すぐに開錠されたドアに入り、倉橋の部屋に向かった。
部屋のチャイムを鳴らすと、開いたドアから倉橋が、俺の胸に飛び込んできた。
その体は、震えていた。
どうした?
また、何があったんだ。 こんなになるなんて…