私は強くない
会社の帰り道、浜口香里に捕まった私。
やり直したのか?と聞かれ…
どうして、そんな風に思えるのかが疑問だった。
…で、ぶつけた疑問が当たってしまったみたい。
「…俺、俺に任せてたら、大丈夫だから。って、大事にするよ、って…っ。うっ…」
確か、都市伝説的な事で聞いた事がある。
『男は初めての男』になりたい
とか。
拓真もそれだったのか。
私にしてみれば、浜口香里なんて放っておいても構わなかったんだけど。
他人事じゃなくなってたのかも、しれない。美波に聞かれたら「お人よし!」って、言われるんだろうな。
「…で、バージンだったのね?」
「…っ、はっ、はい」
「ちゃんと、避妊して欲しいって言ったの?」
初めてだったと聞いて、むやみに妊娠を狙ったんではないと感じた私。
「…して欲しいって言いました…っ、だけど、大丈夫。責任持つから、って。好きだよ、って…」
【ベッドの上で交わした約束を信じたら負け】
そんな事、そういえば、姉に言われた事がある。
これもその口なのか…
どこまで、クズなの。拓真。
「そしたら生理が来なくなった、って事?」
黙ったまま頷く、浜口香里。
そりゃ、妊娠したと思うよね。
検査はしても、病院行かないと初期の段階じゃ分からないって言うし。
で、病院行ったら違ったのが、分かったって感じか。
男が拓真だけ、って言うのも可哀想な気もしてきた。
今となっては、私は別れて正解だった訳で。
この子が身代わりになった訳で。
「…好きなの?拓真の事。あんな事言われて、腹が立たないの?」
「…!そんなっ、悲しかったけど、好きなんです!初めて好きになった人なんです!」
私は裏切られた側だけど、段々と拓真に対して腹が立ってきた。
「…ね、浜口さん。これだけは言えるの。私はもう拓真とは終わってる。私には心から好きだって言える人が別にいるの。だから、正直言って拓真の言動も迷惑だけど、あなたからこんな風に、話しかけられるのもいい迷惑なのよ」
迷惑を強調した。
本当の事だから…
「浜口さん、よく聞いてね。拓真の事なんだけど…」
「え?……」
私の提案に、浜口香里は言葉を失った。
やり直したのか?と聞かれ…
どうして、そんな風に思えるのかが疑問だった。
…で、ぶつけた疑問が当たってしまったみたい。
「…俺、俺に任せてたら、大丈夫だから。って、大事にするよ、って…っ。うっ…」
確か、都市伝説的な事で聞いた事がある。
『男は初めての男』になりたい
とか。
拓真もそれだったのか。
私にしてみれば、浜口香里なんて放っておいても構わなかったんだけど。
他人事じゃなくなってたのかも、しれない。美波に聞かれたら「お人よし!」って、言われるんだろうな。
「…で、バージンだったのね?」
「…っ、はっ、はい」
「ちゃんと、避妊して欲しいって言ったの?」
初めてだったと聞いて、むやみに妊娠を狙ったんではないと感じた私。
「…して欲しいって言いました…っ、だけど、大丈夫。責任持つから、って。好きだよ、って…」
【ベッドの上で交わした約束を信じたら負け】
そんな事、そういえば、姉に言われた事がある。
これもその口なのか…
どこまで、クズなの。拓真。
「そしたら生理が来なくなった、って事?」
黙ったまま頷く、浜口香里。
そりゃ、妊娠したと思うよね。
検査はしても、病院行かないと初期の段階じゃ分からないって言うし。
で、病院行ったら違ったのが、分かったって感じか。
男が拓真だけ、って言うのも可哀想な気もしてきた。
今となっては、私は別れて正解だった訳で。
この子が身代わりになった訳で。
「…好きなの?拓真の事。あんな事言われて、腹が立たないの?」
「…!そんなっ、悲しかったけど、好きなんです!初めて好きになった人なんです!」
私は裏切られた側だけど、段々と拓真に対して腹が立ってきた。
「…ね、浜口さん。これだけは言えるの。私はもう拓真とは終わってる。私には心から好きだって言える人が別にいるの。だから、正直言って拓真の言動も迷惑だけど、あなたからこんな風に、話しかけられるのもいい迷惑なのよ」
迷惑を強調した。
本当の事だから…
「浜口さん、よく聞いてね。拓真の事なんだけど…」
「え?……」
私の提案に、浜口香里は言葉を失った。