あの日のメロディー
「俺急いでるから早く決めたいから仕切らせてもらってもいい?大丈夫。きっとすぐに決まるから。」
松延のイライラした顔は一気に照れた真っ赤になった。
「ねぇ、九条さんの文句言うのは勝手なんだけどさ、後にしてくれない?先に決めようぜ。帰ったやつのことどうこう言っても時間のムダだから。俺も用事あるんだよね」
教室は一気に静かになった。自分で言うのもあれだけど俺はモテる。
だからといって男子にも嫌われていない。男女共に好かれる体質だと思う。
それは要領がいいかららしい。昔あるやつに言われた。
だから俺がそういえばみんなが反論してくることはない。みんな賛同してくれる。
案の定あっさりと決まった。
お陰様で俺は指揮者にさせられたけど。
めんど臭いけど仕方がない。
ちなみに伴奏は二曲とも今藤さんがやることになった。