あの日のメロディー
「で、なんであんたまで降りたわけ?家はまだ先でしょ?」
病院前で降りた私につずいて陽翔もバスを降りてきたのだ。
「奏に会いに行くんだろ?俺も会いたいな〜と思って。紅葉のおさななじみである以前に俺の親友でもあるんで。」
それをいわれてしまうと私は何も言えない。奏と陽翔は本当に仲が良かった。私が奏と付き合ってからも私たちは3人で過ごすことも少なく無かったし、2人の友情は本当に固かった。
陽翔は私の後ろをついてくる。
奏の病室前。誰かと一緒にお見舞いに行くのはいつぶりだろう。
私は大きく深呼吸して、病室のドアを開けた。
「奏〜!今日はねなんとじゃーん陽翔も一緒なんだよ〜」