家出令嬢ですが、のんびりお宿の看板娘はじめました
ザックがレイモンドを呼び出し、長々と説明している。その間、落ち着かずにロザリーは手近なグラスを手に取りぐっと飲み干した。
それはザックの分の蜂蜜酒で、ただでさえ酔っていた頭がますますぼんやりしてくる。
「昔、この宿は【失せもの探しの切り株亭】って呼ばれていたんですよ。俺がここで働く前ですけどね。飼われていた犬が、よく落としものやら失くしものやらを探してくれたから」
「そうか。じゃあ【失せもの探しの切り株亭】復活というわけだ」
ロザリーの耳に届く、レイモンドとザックの話。
レイモンドがリルのことを覚えているのが、ロザリーには嬉しかった。
そこにケネスが楽しそうに割って入る。
「知ってる知ってる。俺がすごく小さい時にいたぞ、犬。懐かしいな。面白そうだ。では、軌道に乗るまで俺が資金援助してやろう」
ケネスがいかにも金持ちな言動をするので、レイモンドは苦笑する。
それはザックの分の蜂蜜酒で、ただでさえ酔っていた頭がますますぼんやりしてくる。
「昔、この宿は【失せもの探しの切り株亭】って呼ばれていたんですよ。俺がここで働く前ですけどね。飼われていた犬が、よく落としものやら失くしものやらを探してくれたから」
「そうか。じゃあ【失せもの探しの切り株亭】復活というわけだ」
ロザリーの耳に届く、レイモンドとザックの話。
レイモンドがリルのことを覚えているのが、ロザリーには嬉しかった。
そこにケネスが楽しそうに割って入る。
「知ってる知ってる。俺がすごく小さい時にいたぞ、犬。懐かしいな。面白そうだ。では、軌道に乗るまで俺が資金援助してやろう」
ケネスがいかにも金持ちな言動をするので、レイモンドは苦笑する。