好きって言わなきゃヤダ。【完】
呆れた様子の五十鈴に言い返す言葉もない。




「乙羽さ、高校入ってから友達出来た?」


「…そんなのいるわけないじゃん。」




なに当たり前のこと聞いてんだか。




アタシに友達がいないことは、五十鈴が1番知ってるじゃん!




「こらっ、開き直るな。乙羽はその性格を直さない限り、友達なんて出来ないからね?」


「そんなこと言われても~…。じゃあ、どこをどう直したらいいの?」




アタシには五十鈴しか、友達と呼べる人がいない。


…五十鈴はアタシのこと、友達って思ってないみたいだけど。




最後に友達が居たのは多分幼稚園の時。


小学校、中学校、そして今。


アタシと友達になってくれる女の子は誰もいなかった。




初対面の時は、みんな気さくに話しかけてくれてたのに。




気づけば、アタシの周りには誰もいなかった。




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