好きって言わなきゃヤダ。【完】
アタシは迷った挙句、


仕方なく伸ばされた手を握り返す。




「どっ、どうも。」




一体何の握手なのかと疑問に思うが


とりあえず笑顔を浮かべておく。




「うわっ。手、柔らかっ。ホント、天使みたいだ♪」


「て、天使?大袈裟ですよっ。」




謙遜した素振りを見せるが、内心満更でもない。




「俺、ずっと前から乙羽ちゃんのこと可愛いって思っててさ。ようやく話せて、めっちゃ嬉しいんだよね。」


「そうなんですね。ありがとうございます。」




…ていうか、いつまで手、握ってるのよ。




そろそろ離して欲しいんだけど…。


でもみんなに注目されてて、ちょっと言いにくいし…。




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