好きって言わなきゃヤダ。【完】
「この前のこと、やっぱりちゃんとお礼させてよ。じゃないと、アタシの気が済まないっ!」




この数週間、ずっとモヤモヤしていた。




お礼の言葉を言うだけじゃ、どうも気が納まらない。


もっとなにか、瑠衣君が喜ぶようなことをしてあげたい。




「別に今更お礼とかいいから。あれは偶然通りかかっただけだし。」




えっ。そうなの?


でも、あんな人気のないとこ、偶然通りかかるかな~…。




「でも、アタシの気が済まないもん。何かアタシにして欲しいこととかないっ?」




必死な様子のアタシに呆れた視線を送ったかと思うと


次の瞬間、瑠衣君は口元を僅かに歪ませた。




「じゃあ、俺とはこの先関わらないってのはどう?乙羽が俺のこと諦めてくれたら、すごく嬉しいかも。」




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