好きって言わなきゃヤダ。【完】
「…放課後予定ないし、別に行ってもいいけど。」




と、まさかの発言が瑠衣君から聞けたものの、


アタシは胸の前に手を合わせ申し訳ない顔をする。




「ごめんっ、その今日は…那央と会う約束をしてて…。」




瑠衣君の前で那央の名前を出すのに


なんとなく抵抗を感じる。




…前に、あんなところ見られちゃった訳だし…。




「そっか、分かったよ。じゃあ、また今度にしよっか。」


「ごめんね、理仁君。」




優しく微笑む理仁君とは対照的に、


瑠衣君は何故かつまらなさそうな顔をしていた。




「えっと、瑠衣君…?」




< 329 / 405 >

この作品をシェア

pagetop