好きって言わなきゃヤダ。【完】
「それで、那央…アタシに話って?」




少し早急すぎな気もしたが、


生憎いまは雑談をして呑気に笑っていられるほど


心の中は穏やかなものではない。




…いまは1人になりたいっていういか…


瑠衣君とあんなことあったから、そればっかり頭に浮かんじゃって…。




そんなアタシのいつもと違う様子に気づいたのか、


那央は優しく宥めるような声で話す。




「一緒に来てほしい場所があるんだ。」


「来てほしい場所?」




那央に連れられ、その場所へと向かう。




歩いている道中、那央はアタシを気遣ってか、


あえてアタシに話しかけようとしなかった。




< 337 / 405 >

この作品をシェア

pagetop